日本の美しい言葉と作法

炎天下で汗を流して働いて疲れ切った人に
そっとお疲れ様と声をかけてあげる


誰にも知られない陰のようなところで
縁の下の仕事をしている人に
お陰様ですと感謝の思いを持つ


難しい困難な仕事をしてもらった時は
有難うと言う


疲れも、陰も、難しいこともその言葉を聞いた瞬間に
疲れが癒しに変わり、陰に光が射し、難しいことが感謝となる


禅の老師は
南無阿弥陀仏とは
現代の言葉で言えば
南無がありがとう
阿弥陀仏がお陰様だという


神が親ならばもっと素直に
お疲れ様、有難う、お陰様ですといえば通じるのです


祝福二世三世の子供たちが問題だと親が思案に暮れている


「日本の美しい言葉と作法」には
日常の平易な言葉の中に美しい心が養われると書かれています


朝は元気に「お早うございます」この一言で元気が出ます
昼は明るく「こんにちは」この一言で明るくなります
夜は静かに「こんばんわ」この一言で優しくなります


別れるときは「さようなら」この一言でまた逢いたくなります
眠る時は「おやすみなさい」この一言で疲れが癒されます
お風呂に入る時は「お先に戴きます」


言葉を掛け合うことは心を繋ぐことだと言うのです


他にも「戴きます」「ご馳走様でした」「美味しかったです」
出かける時は「行ってまいります」戻ったら「ただいま帰りました」


何事も相手の身になって考えると言うことを習慣にすることが
「戒め」だと言うのです
相手をおもんばかる「戒め」を幼少期から教えることが教育なのです


取て食べてはいけないと言う「戒め」ばかりを子供たちに強要するのではなく
こうした当たり前のことを、幼い時から親子が言葉をかけ合い、
互いを気遣う躾をしていれば、隠し立ても自己中心的な行為も少なくなる筈です


ほんの少し前の日本はこうした美徳が日常だったのです

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