「誰も揺るがすことのできない国を作ろう」
それが実現していないのは
「我々が南北に分断されているからだ」

文在寅大統領の勇ましい声明は
今回の日本の輸出管理強化に対抗する意図があったのでしょうが
その方法が国を挙げての不買運動や旅行ボイコットになっています

マスコミによれば不買運動は日本の旅行業界を直撃していると報道しています

余り知られていないと思いますが世界最大の産業の一つは旅行産業です

フランスやスペインへは毎年８０００万人以上の
外国人訪問者がいるのでそれらの国は旅行産業が
国の大きな柱の一つになっています

旅行産業はホテルや飲食業、交通機関そして航空会社等
実に幅広い分野にわたってビジネスを支えています

日本への訪日客はちょうど十年前は僅か６８０万人でしたが
昨年は３０００万人以上の外国人が訪れて日本も漸く
インバウンド（訪日）は大きなブームになってきました

昨年の訪日客の第一位は中国で８３８万人
そして韓国は６８０万人と二位につけています

マスメディアはボイコット運動によって日本は甚大な被害を受けるであろうと
報道していますがこれは旅行業の実態を知らない意見だとしか考えられません

確かに地方においてはここ数年、韓国からの訪日客が
地方経済の重要な収益源になっていますが
既に今年３月から６月の収支においては
米中の貿易摩擦の影響でウオン安になり
韓国からの人数は輸出管理強化が発表される前から落ち始めていたのです

旅行産業で最も大きなメリットを受けるのはホテル業界と航空会社です
日韓路線は韓国の格安航空会社を中心に１３社が運航していますが
今回のことで次々と減便を余儀なくされています

もともと日本の航空会社は欧米路線に比べて韓国への便数は
少ないため利用者減が業績に与える影響は殆どありません
ところが韓国の航空会社にとっては自国民の利用が主な収益源なので
減便は致命的なことになるのです

特に格安航空会社にとっては便数を減らし機材を眠らせることは
経営破綻にも繋がる程、深刻な事態となります

韓国の航空会社は現在、必死なって新しい路線を
東南アジアや中国へと機材繰りを模索していますが
航空のダイヤ改正は基本的には半年に一回と決まっていること
また近距離でフライト回数が生命線の格安航空会社にとっては
日本より遠距離になれば成る程、収益性が落ち、
一回の飛行での搭乗人数が少なければ赤字路線になってしまうのです

綿密なマーケティングや需要開発なしに新たな旅行先は
簡単には決められないということです

日本の成田や羽田空港はそれでなくても発着枠が少なく
発着枠を得るために待機している国が沢山あるので
今回の韓国からの減便は全く影響がありません

従って日本への旅行をボイコットして苦しむのは
実は韓国の航空会社や旅行会社なのです

日本は静かに静観しながらこの政権が冷静になるまで
しばらく様子を見ることが大切だと思われます

そしてこうした事態があるにもかかわらず
日本を訪れる韓国からの旅行者に対しては
変わらずにおもてなしをすることが大切なことです

文在寅政権の感情的な政策を支持している運動家たちの
ボイコットや不買運動の実質的な被害を受けているのは
こうした韓国の国民ですから差別のない寛容な態度で
迎えることが問題の解決の一助ともなるはずです

国民同士がわだかまりをもって一括りに韓国人、
日本人と決めつけることは諫めたいものです

自尊心を傷つけられたと上げた拳を下せなくなった文在寅大統領ですが
報復処置をとっているように思っているかもしれませんが
結局は自分で自分の首を絞めているのです

上げた拳を下ろして冷静になってもらいたいものです