国家復帰と統一コリアの危うさ

「主文、被告(日本政府)は原告に各一億ウオン(950万円)の
賠償支払いを命じる」

1月8日韓国のソウル中央地裁での慰安婦裁判の判決文だ


判決では原告は日本政府に対して賠償支払いを命じ
日本大使館の資産の差し押さえを申請することも可能となったという


日本政府は主権国家は外国の裁判では被告にならないので
主権免除の国際法に従って裁判自体にも参加していない
従って控訴もなく判決はそのまま決定となる


法的には慰安婦問題は1965年の日韓請求権協定で解決済みであり
また2015年の日韓合意でも当時の安倍首相と朴大統領との間で
最終的かつ不可逆的」な約束を取り決めて
安倍首相の謝罪文と共に10億円の拠出金を払っている


確かに人権問題は簡単に解決する問題ではないが
もし仮に韓国にいる脱北者たちが同じように自分たちの家族が
強制収容所のようなところに隔離されている苦痛に対して
北朝鮮政府を告訴したら同じような判決がでるのだろうかは疑問だ


去年の12月、韓国の国会は北朝鮮を批判するビラの散布を禁止する
対北朝鮮ビラ禁止法」を与党の強行採決で成立させたことは
そのよい事例でもある


世界で最も残忍な共産主義下での統治に苦しむ北朝鮮国民を支援する行為を
犯罪とするこの立法は行為者に対して三年以下の懲役や罰金刑が課せられる



その北朝鮮の金正恩は今年の年頭の党大会で
「強力な国防力で軍事的脅威を制圧する」
「核戦力の一層の増強を促進し、最大の敵である米国を制圧、屈服させる」
と述べている


統一運動はこの韓国と北朝鮮の統一を支援することが神の夢の実現だと
信じているが今の状態では悪夢のような統一コリアが誕生する可能性を否定できない


韓国がヤコブで北朝鮮がエソウの立場だと教えられ
ヤコブとエソウが一体化したように南北が一体化することによって
神の摂理が完了すると信じるのは良いが実態は真逆の方向に向かっている
韓国にはヤコブのような知恵や憎しみを持つ人間(エソウ)をも許す
信仰の基台が本当に育っているのだろうか?


勿論、韓国人の中には日本の努力を理解している人もいるのだろうが
反日教育が常態となっている教育方針がある限り
今後も同じような問題が起こることは目に見えている


ヤコブにはアブラハムやイサクの信仰の基台があった
韓国の信仰の基台であろうキリスト教、仏教、儒教等の宗教は
彼等の教えの本質を体得させその精神を持って
南北の統一を真剣に考えているのだろうか?


何年も前に四大聖人が霊界で復帰されたという話があるが
韓国の宗教界に啓示が下りて真の父母を弥勒菩薩
真人、再臨主として認めたのだろうか?


彼等は一様に招待された大会で壇上に上るが
一体そこで何を思って立っているのだろうか?
また清平の何千億と言う解放された絶対善霊たちは
どこで誰に何を協助しているというのか?


条約や合意を平気で破り
核兵器を持った恐ろしい統一国家が目の前にあり
国民の人権を蹂躙し反対するものを残虐に処刑する指導者と
どのようにして統一問題を解決すると言うのか?


南北統一運動を真剣に提唱するのなら
まず韓国自体の中にキリスト教の「敵をも許す」
愛の伝統を立たせることが先ではないのか
そしてその使命が統一運動だと言うのなら
半世紀以上も経つこの運動は韓国全土に浸透しその教えが根付いたのか?


民族の精神性は選ばれた政権に現れるのが民主主義だ
今の政権から受ける姿は北も南も恨みや憎しみを顕すだけで
世界に誇れる選民の姿ではない
神韓国と言うのならその神のような心を持った人間はどこにいるのか
言葉だけの国家復帰も南北統一も
もう一度真剣に考慮すべき時が来ているのではないのだろうか


他国の民族の統一を助けるのは可としても
民族の統一は最後は民族内での問題であって
他民族が関与できることは限られていることも知るべきだろう


世界中がコロナウイルスで心も生活も疲弊し
ネットやメディアではいい加減な情報が錯綜する
こんな時は突如として暴走する指導者が顕れないとも限らない
理想を語ることも良いが
まずは自分の身辺や自国の安全に思いを馳せ、そこから出発することだろう

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