新たな聖霊の時代

晩年の文師は天使や神の概念に対してそれまでとは全く違う表現をしました


「天使は僕ではなく神の弟だった
「夜の神様と昼の神様がいて私は夜の神に属し、あなた方は昼の神に属する」


こうした謎のような言葉を残して2012年に逝去したのですが
膨大なみ言を読めば読むほど
真理は知的に理解するだけではなく
コトバの背後に流れる心情を感知しない限り
何が正しくて何が間違っているのかは
容易には分からないと言うことに気が付いてきました


物理法則の客観性が有効なのは科学の分野であって
宗教や哲学の世界では各自の主観や信仰が介在するので
文師の「み言」も如何様にも捉えることが出来るのです


文師逝去後、この運動に新しい見解が提起されました
その代表的な例が独生女論であり韓鶴子女史の無原罪誕生となるのでしょうが
この論理も知的な客観的真理というより信仰の世界の話なので
客観的真理ではなく各自の主観や信仰観の世界で判断するだけなのです


それが証拠に家庭連合に所属する信徒全員が独生女論を信奉したわけではなく
受け入れ難いという人もいるというのです
今回の人事で韓鶴子女史がユン・ヨンホ氏を重責に抜擢した最大の理由が
「独生女を誰も信じていない時に、唯一信じてくれた人だから」と語っているのは
そのことを証明しています


それでも尚、組織の中に留まっているのは
み言葉をそれぞれの都合のいいように解釈して自己の正統性を保っているのでしょう


それもこれも良く考えてみれば
第二教祖として韓鶴子女史を持ち上げたかと思えば
三男を今後の相続者にするかのような発言をしたり
また数年後には突如として七男を最高責任者として人事したのは
他でもない文師自身だったのです


確かに教権勢力に騙されたと言えば聞こえはいいのでしょうが
歳と共に体力的に不安を抱えはじめた文師も人間である限り
判断力や物覚えの衰えは当然のことだったのです


冒頭の言葉のように晩年の理解できない発言は混乱だけを招いたのです
三分裂した大きな原因の一つには文師の責任もあったと言うことです


イエスが十字架上で亡くなった後
イエスの初期の共同体は雲散霧散してしまいました
しかし逃げ去った弟子たちに聖霊降臨と呼ばれるペンテコストが起き
新たな霊性を持ってイエスの共同体は見事に復活したのです


古い信徒の中には今の分裂を纏めることが出来るものとして
同じような聖霊降臨を待ちわびる人もいるようですが
異言を語り聖なる霊に主管された現象はどこにも起こってはいません


私は聖霊降臨の新たな復活現象は既に起こっていると思っています
現代の聖霊降臨とは異言を語る現象ではなく
神を求める者であれば誰にでも真理の御霊が降りてくる
良心の時代圏に入ったのだと思っています


それが文師の最後のメッセージである
「これからは良心に従いなさい」ということではないのでしょうか


「私には、あなた方に言うべきことがまだ多くあるが、あなた方は今はそれに耐えられない。けれども真理の御霊が来るときには、あなた方をあらゆる真理に導いてくれるであろう。それは自分から語るのではなく、その聞くところを語り、来るべきことをあなた方に知らせるであろう」ヨハネの福音書16・12


キリスト教も数多くの分派に分かれて行きましたが
イエスの愛の教えだけはどの分派も同じでした


春になれば花が咲き
やがて果実が実るように
時代の春は良心を新たな聖なる霊として
それぞれの内面を照らしだすのです


自分が生きている環境圏で
良心の声に耳を傾けて
一隅を照らしながら


それがあなたの働く職場であれ
芸術活動であれ
スポーツや教育であれ


昇る朝日に
沈む夕日に
軒を叩く雨の音に
樹々を揺らす風の響きに
生きた神の愛の心情に触れることが出来る時代になって来たのです


蕩減時代が終わったと言うことは
神が直接一人ひとりの良心に語り掛けてくる
新たな聖霊の時代になって来たと言うことです

×

非ログインユーザーとして返信する