この運動はどこかに無理があったのです

「みな底にちぢの光はうつれども昔の影は見えずぞありける


水の底には、数限りない光は映っているが
光を与えた初期の姿は今は見ることも出来ない


理想は高ければ高いほど
また高邁な教えであればあるほど
人間はその如くに生きることが出来ない自分の弱さに気が付くと
理想と現実の乖離の中でもがき苦しみます


絶対信仰
絶対愛
絶対服従


誰もが心の中では願っているのに何故できないのでしょうか?


祝福を受け原罪が拭われれば理想の人格、理想の家庭、理想の世界が実現される
この原理観を信じて半世紀以上信仰生活を送ってきたのに
肝心の模範となる「真の理想家庭」が三分裂して空中分解してしまうと
信仰姿勢を保つためにそれぞれが理由付けをするのですが
起きた事実に関しては誰も何も言うことは出来ません


還故郷と言われればすべてを投げ出して無一文で故郷に帰っただけで
裸一貫から生活を始めたのは良いものの病気にでもなれば
親戚や親、兄弟の援助に頼るしかなく証にもならなかったのです


世界人類一大家族と言うだけで実際は肉身の兄弟以上に親身になって
世話をする教会人も少なく全てを韓国の為にと送金するばかりの
不可思議な摂理が繰り返されたのでした


困窮した祝福家庭の中には逆に国の保護の下で生活している人も
未だにいると聞きますが、にも拘らず
相変わらず神韓国や神日本を実現するというのです
世界人類が真の父母の栄光を称える時が本当に来るのでしょうか?


「地上で独り娘、真の母と共に、天の摂理の完成に向けて、氏族メシアとして
天寶に登載された勝利した家庭として、共に為したと言う資格を持つことが出来る
この時こそ、皆さんの黄金期なのです。新たに第60回天の父母様の日を迎える
2027年まで、真の父母を知り、家庭連合が分かったと言う人たちは
変化しなければなりません。・・・・天の父母様が望まれる資格を備える
息子娘となる為に、祝福を受けなければならず、祝福家庭として責任を果たさなければなりません。其れだけが永遠なる地上天国・天上天国の生活を営むことが出来る
天の父母様の真の子女になる道です」韓鶴子総裁のメッセージ


統一運動の最大の欠点は理想を常にどこか遠くに据えてきたことです
自分の周りに実現できない理想はどこにも出来ないという
この厳然たる真理を自覚できなかったのです


浮ついた霊界信仰に頼れば先祖が導いてくれる
そして真の母に対しては絶対信仰と絶対服従を誓わされるだけで
当の本人は壇上から「責任を果たしなさい」と言うだけなのです


自分の中に神を実感し、自分がみ言の実体になった時
初めて世界に対して希望を与えることが出来るのでしょうが
何年たっても誰かを信じて従い、崇拝することしかできない
この宗教はどこかに無理があったのです


「汝の敵を愛せよ」
「自分を愛するように汝の隣人を愛せよ」


こうした高い精神性は祝福を受けたから出来るのではなく
また罪を許されたから崇高な精神性になれるのでもないのに
聖酒さえ飲めば霊界の良い位置に行けると思っている人にとっては
祝福は天国への切符なのでしょうが
それがそんなにも重要なことなのでしょうか?


「責任を果たしなさい」
43家庭の勝利、430代の先祖解怨、21数の祝福献金
この数値の達成が愛と何の係わりがあると言うのでしょう


この数値を達成した人は自分の隣人に対して
自分を愛するように愛することが出来るとでもいうのでしょうか?


自分の子供の祝福
自分の聖和式
自分の先祖の解放
自分の栄光を天寶苑に記載すること


みんな自分たちの救いだったのです
天国の門を激しく叩いて我先に駆け込もうとしているこの運動に
初期の純粋な光を観ることはもはや出来ないのです

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