氏族メシアと共生共栄共義主義

社会は常に一部の少数者(エリート)と一般大衆との
二元的構造によって成り立っています。


哲学者のオルテガによれば
「少数者とは自己がより大きな理想を実現するために
常に一つの純粋な要求の中で生きている一種の苦行者のようなもの」
「少数者とは彼の理想に永遠に奉仕して生きる人」
「少数者とはたえざる危険と緊張の中で絶え間ない鍛錬と
規律正しい活動に生きなければならない」
「少数者とは常に道徳的、精神的諸価値に基礎付けられなければならない」


これは原理でいえば個性完成に近い人間のことでしょうが
こんな為政者はなかなかいないものです
従って歴史的にはこの少数者が理想を体現できないので
常に大衆との間に軋轢を生んできました


君主制社会、封建主義社会、近年の共産主義社会もその中心者たる
エリートたちは全て失敗しその反動として大衆が蜂起したのです
人間は権力を掌握すると必ず自分たちだけの安楽な環境を
造ることを優先するのです


近代ではこうした過去の失敗を教訓として
個人の自由を尊重する民主主義が多くの国で取り入れられました
しかし統一運動の目指すべき理想は民主主義にはなく
真の父母を頂点とした君主制にあるように見えます
共生共栄共義主義とは君主制国家のことを指すのでしょうか?


今のやり方を見ていると韓国と言う将来の君主国に全てを貢ぐ運動
と言われても仕方がありません


何故、文師は氏族メシア運動を摂理の中心としたのでしょうか?
氏族メシア運動の中では大衆(一般信徒)が氏族内において
エリート(メシア)としての責任を持ちますが
エリートと大衆の間には壁はありません
何故なら神を中心とした一大家族の信頼と愛で結ばれるというのが
原則だからです


例えば献金や収益はその運動を支える原資として
全体の益になることに使用されます
またその中で生きる者たちにはベーシックインカムと
基本的な福利厚生が保証され各自は適性に応じた仕事や芸術
スポーツなどに従事します


これは単なる一つの社会組織論に過ぎませんが
何を言いたいかと言えば
統一運動もそろそろこうした組織の構築に
真剣に取り組むべきだと言いたいのです


氏族メシア運動とは理想的な社会モデルに発展させていく試みなのです
ところが家庭連合では相も変わらず人集め大会を運営し
其の度に花束とケーキカットが行われ
勝利、勝利と祝勝会が開かれているのです


度を越した尊敬や敬愛の念をオモニに示しても
外から見れば宗教組織特有の単なる閉ざされた内向きの
自画自賛の熱狂にしか見えないのです


氏族メシア運動が世の中に本当にインパクトを与える運動になる可能性を
秘めているのに独生女宣言をすることに
本当に摂理的な意義があるのでしょうか?


オルテガはこう言います
「大衆はいつの世も受動的で指導されることを望み
厳しい自己の確立を放棄して安楽な方法で安全と保障を勝ち取ろうとする」
「大衆の基盤を重要視する少数者階級は組織を維持するために
継続して大衆の支持を得られるプロジェクトを提起し続ける」


こうした未熟な関係が組織の発展を阻害し人間の成長を停滞させる
要因となるのです。家庭連合はまさに同じようなことを続けているのです


もういい加減、安易な献金摂理は止めたら如何でしょうか?
責任を果たせというのならそれぞれが自立するべきなのです
韓国が日本に頼る姿勢をやめれば困窮する日本のシックを
助けるための福利厚生も可能となります


氏族メシア運動は無限の可能性を秘めている宝のようなものです
実体で示す運動にもっと資金が注がれれば活動する地域の相互扶助や
芸術文化の促進にもなり本当の意味で社会貢献も含めた
大衆メシア運動となるのです


清平の解怨にわざわざお金を添えて奉献書に希望を書かなくとも
地道な氏族メシア活動が先祖の解怨になるというのが本来の正しい
先祖解放の在り方、復活の原理です


高額献金者も献金する財産が無くなればただの人
ましてやお金が無くなり病気にでもなれば誰も訪ねては来ません
一体どこの教会が病人になった信徒や生活に困窮する信徒を
助けたというのでしょうか?
かく言う私の家族もそのように扱われました。
今思っても酷いものでした


財産を失っても生活保護で助けるのは税金を払っている日本の国民です。
国を救う者たちが国から援助を受けているのですから話になりません。


これからの二世や三世はもっと積極的に社会の中に出ていき
またこの組織の中で今まで頑張ってきた困窮する信徒を
どのようにしたら助けることが出来るかということに意識を向けるべきです
世界を救うとは目の前の兄弟姉妹を無視することではないのです


氏族メシア運動は少数者に特権的な生活をさせるためにあるのではなく
地域を助け地域の為に生きる大衆に向けた国民メシア運動なのです
そこから生まれる新しい組織の在り方が共生共栄共義主義となるのです

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