あるがままの神

「大地よ、これがあなたの願う処ではないのか、 目に見えぬものとして 我々の心の中に甦ることが? それがあなたの夢ではないのか、 いつか目に見えぬものになることが・・・ そうだ、大地よ! 目に見えぬものとして甦ることが! 形あるものが形無きものに転身することをあなたは我々に委託しているのだ 大地よ、愛する大地よ、私はあなたの委託を果たそうと思う。 あなたが私と離れがたくなり帰依させるには数々の春は…

お母様はルーシェルよりも恐ろしい

2008年は統一運動における劇的な転換の時でした それはメシアの使命とは何か?を改めて問いかけることでもあったのです 文師が失われた神の創造目的を元に戻すために 最も心を砕いたことは蕩減と言うことでした 神の本然の心情圏に入り込んだサタンの讒訴圏を如何に清算し元の状態に戻すか? この使命がメシアの使命だったからです 讒訴圏を撤廃するための闘いが文師の数多くの宣言や儀式の本質です 何もない荒涼とし…

天使とメッセージ物質

生命は一つの受精卵から始まり細胞分裂によって 無数の精巧なネットワークを持つ人体が構成されていきます 人体は遺伝子の持つ暗号に沿って各臓器が造られ その際に、細胞の全てにあると言われるメッセージ物質が その人体の臓器を形成する主要な役割を果たします 人体生成の観点から考えればこのメッセージ物質が 天使の役割なのかもしれません 一般に考える天使は人間のような形態をして 神の創造の技を賛美するような…

言語統一の疑問点

今の若者には分からない事件が50年前に起きた三島由紀夫の割腹自殺です 当時の社会情勢とりわけ全共闘世代には衝撃的なことでした 三島の文学や死に関することを論じた著作や論文は 今も途切れることなく世に送り出されていますが 自決の年に語った「無機的な、空っぽな、ニュートラルな、 中間色の、富裕な、抜け目がない、ある経済大国」になるであろうという 予言めいたコトバは今の日本の現状を的確に言い得ています…

樹木

私にとっての訓読とは言葉の背後に生きる霊性との対話です 訓読会が多数の人との間で行われることも大切でしょうが 独りでの対話の醍醐味は格別だからです 青年期に読んだヘッセの「樹木」の詩をあらためて訓読すると 百年前のヘッセがそこにいるようで共感することしきりでした 以下私の拙訳です 「樹木」 樹木は、私にとっていつも無言の説教者です 樹木が家族や民族のように、林や森をなして生えているところは 神聖…

実体のメシアとは誰のことか?

祝福の恩恵とは? 実体的メシアとは誰のことなのか? 文先生は何度も霊界の空気は愛だと言いました 空気が無ければ生きることが出来ないように 霊界は愛が無ければ生きることが出来ないといいます 神の本然の愛を「真の愛」と定義し この真の愛の相続を個人から天宙の霊界にまで繋げることを摂理と呼びました 真の愛の秩序を地上に立たせるために 「死んでも神の血統を残す」という逆の経路を辿る蕩減原則に沿って 神が…

統一運動に欠けていること その3

二十世紀初頭は第一次世界大戦や大恐慌が社会を荒廃させ 精神のみならず物質的にも多くの人々が貧困の中で苦しみました 激動する時代に新たな社会構想を提唱した人物に ルドルフ・シュタイナーと言う人がいました シュタイナーは荒れ果てた西洋社会の人々に希望となる 新しい共同体ビジョンを提起する為に何よりも教育に力を入れ 多くの学校を建設しました。そこでの教育は霊性の成長に重きを置きながら 如何に社会に貢献…

統一運動に欠けていること その2

その2 統一原理によれば理想世界は完成した一人の人間の人体機能に似ていると言います 「完成した人間によって実現される理想社会も、やはり完成した人間一人の構造と機能に似ているようになっているのである。人体の全ての器官が頭脳の命令によって起動するように、理想社会の全ての機関も神からの命令によってのみ営為されなければならない。また頭脳から来る全ての命令が脊髄を中心として末梢神経を通じて四肢五体に伝達さ…

統一運動に欠けていること その1

漢語における経済とは 「世を(経)治めて民を(済)救う」ことを意味する経世済民のことを意味します 「市場が社会から切り離される時 全ては市場の要求に従属することになる 市場は『悪魔の碾き臼』となり社会は使い潰される」 カール・ポランニー 富を求めるあまりその富が一部の支配階級に集中すると 底辺を形作る一般市民の貧困は増大し格差社会が始まります 資本主義の無秩序な競争は勝者と敗者をつくり出し それ…

国家復帰と統一コリアの危うさ

「主文、被告(日本政府)は原告に各一億ウオン(950万円)の 賠償支払いを命じる」 1月8日韓国のソウル中央地裁での慰安婦裁判の判決文だ 判決では原告は日本政府に対して賠償支払いを命じ 日本大使館の資産の差し押さえを申請することも可能となったという 日本政府は主権国家は外国の裁判では被告にならないので 主権免除の国際法に従って裁判自体にも参加していない 従って控訴もなく判決はそのまま決定となる …

今は超宗教の時代です

キリスト教は神の存在を問いますが 仏教は私とは誰か?と問うことから始めます 統一原理に授受作用という教義があります 同じように仏教にも縁起の思想があり 特に唯識論哲学では存在の関係性を詳細に分析しています 内的世界の罪や煩悩に関しても 原理では無形実体としての天使が介在する霊的な話となるのですが 仏教では客観的に実証できない霊的存在との関係を論ずることより 内的事実としての煩悩を如何にしたら克服…

良寛

「裏を見せ、表も見せて、散るもみじ」 死期を間近にした時の良寛の歌です 戒律の厳しい仏門から離れて静かな村里で村人と時に酒を酌み交わし 子供たちと戯れながら生涯を終えた良寛は誰とでも分け隔てることなく 身分や貧富に関係なく老若男女、相手の事情の中に心を寄せて 常に温かい気持ちで接したようです この歌は高齢となった良寛のもとに駆け付けてくれた弟子の貞心尼に 死をまじかにして呟くように語ったものだと…

あれから四十年

漫談のきみまろ師匠にあやかって 「あれから四十年」 イスラム原理主義者にとっては御法度の風刺です 西洋では社会や組織の愚かさや、欠陥などを指摘する 伝統的な表現方法の一つです チャップリンの「独裁者」「モダンタイムス」の名画は代表的な風刺映画です ところがフランスではムハンマドの風刺画が原因となって テロ行為まで起こりました よって UCの真面目な原理主義者は読み過ごされることをお勧めします 真…

アダムの「意」とは

原理講論にこのような記述があります 「人間に対する神の直接主管とは具体的にどのようなことを言うのだろうか 神を中心として、アダムとエバが完成して合成一体化し、家庭的な四位基台造成することによって、神と心情おいて一体化となり、神を中心としたアダムの意のままに お互いに愛と美を完全に授受する善の生活をするようになる時、これを神の直接主管と言う」原理講論・直接主管圏 この「アダムの意のままに」を真の父…

真の愛と自己中心性

「ではこの愛の病気はどのようにして始まったのでしょうか。 この病気の始まりは、そもそも自己中心の思いによって齎されました。 自己中心こそが堕落の動機となったのであります」 歴史的父母の日1977・4・18 「我々人間の全ての特徴は、神からきているのであります。 われわれは、人間には利己的な傾向があることを知っています。 これはある一時期、神ご自身が自己中心であられたので自然なことなのです」 人間…

文先生の闘い

仏教では深層意識を阿頼耶識(アーラヤ識)と呼び 一切諸法の種子がここに内蔵され現象世界は この蔵識の種子によって生起すると考えられています また阿頼耶識には清浄と不浄が混合しているのですが この蔵識が本来的には清浄であったのか或いは後天的に 不浄になったのかの結論は明確ではありません 見えない内的な心の世界の深層意識の場を通して 繰り広げられるのが人間の心の実相です この無意識の場を神の心情圏と…

真のアイデンティティーとは

許しを請う黒人の声を無視して首を膝で押さえつけながら 残虐に窒息死させた白人警察官の無慈悲な映像が世界に衝撃を与えました 黒人に対する一部の冷酷な白人の差別意識は 奴隷制度がなくなった今でもその優越感と驕りは消えないようです あらゆるところで見ることが出来る対立は 意識的にしろ、無意識的にしろ、人間が自己と自己以外の間に 境界線を引くことから始まります 「あなたは誰ですか」と言われた時、殆どの人…

霊的認識 真理に対する態度 

ガリレオは地動説を唱えた途端、カトリック教会から有罪判決を告げられ 異端審問で追及され、軟禁状態の中、困窮のうちに世を去りました 「それでも地球は廻っている」という有名な言葉を残して亡くなったガリレオに対して 裁判の見直しが始まったのは1992年、ヨハネ・パウロ二世の時です 法王はガリレオ裁判が誤りであったことを認め、ガリレオに謝罪したのですが それは何と彼の死後350年後のことでした 特定の宗…

文師のみ言にこんな表現があります

文師のみ言にこんな表現があります 「復帰のサタン世界においては女一人では 国家を中心として戦ってはなりません 必ず男と二人で一つになって共同作戦をすることによって 一つの基盤を為さなければならないのです」 1945年の第二次世界大戦が終了する前に 神の復帰摂理は外的にはキリスト教 内的には霊的祈祷団を中心として準備されていました 三段階の女性集団は蘇生期が金聖道、長成期が許孝琳、完成期が朴老母 …

合衆国における信教の自由と裁判

殆どの民主主義国家では信教の自由があります 同じ信仰を持つものが団体を結成する結社の自由は 法的に保障されているからです 併し乍ら歴史上、宗教上の意見の相違等により 内部紛争となり分裂する事例も多くみられます 不幸にして内紛が内部で合理的に解決できなかった場合は 米国でも法廷闘争となることもあったのです 米国における最初の事件は南北戦争に関連して起きた プレスビテリアン教会での分裂騒動だったとい…